1. 新型コロナウイルス禍における現代の公衆衛生の在り方とは

  2. 【宮崎大学】低濃度の弱酸性次亜塩素酸水でも新型コロナウイルスに対して有効

  3. TVホスピタルにインタビュー記事が掲載されました

  4. 新型コロナウイルスに対する各所の見解(2020年6月)

  5. 新型コロナウイルス対策に次亜塩素酸水は有効【後編】

  6. 新型コロナウイルス対策に次亜塩素酸水は有効【中編】

  7. 新型コロナウイルス対策に次亜塩素酸水は有効【前編】

  1. 酒・料理の風味を損ねるタバコ不快臭や有害菌・ウイルスを撃退

  2. 全客室や通路などに次亜塩素酸水の噴霧器を設置

  3. 衛生環境の向上を目指し、作業の妨げになる不快臭を一掃

  4. 最高級の5つ星ホテルが厳選した安心安全な除菌対策

新型コロナウイルス対策に次亜塩素酸水は有効【前編】

「新型コロナウイルスの消毒に対して有効」と確認された次亜塩素酸水

2020年6月26日、有効塩素濃度35ppm以上の次亜塩素酸水(電解型/非電解型)は「新型コロナウイルスの消毒に対し有効」と、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は公表した。

 

次亜塩素酸水とは、殺菌やウイルス不活化に高い効果がある殺菌水の一種である。法律上は、雑貨扱いのため、商品自体の殺菌・消毒効果を謳うことはできない。

ただし、さまざまな微生物に対する殺菌効果、食品に対する殺菌効果などが確認されているうえ、使用後も残留塩素がほとんど残らないなどの理由から、2002年には、電解型次亜塩素酸水が食品添加物に指定された。

とくに弱酸性次亜塩素酸水は、安全性が高く取扱いしやすいなどの理由から、福祉施設、医療機関、ごみ処理施設など、極めて高い水準の殺菌・ウイルス不活化対策が必須となる場所での需要が高い。すでに、衛生管理のプロたちが、「スピーディに効果が得られ、安全性も高い」消毒剤として、弱酸性次亜塩素酸水を選択しているのは当然だろう。

未知のウイルスと共生せざるを得ない現状において、新型コロナウイルスの消毒に対して有効と確認された次亜塩素酸水は、今後さらに広く浸透するのは間違いないだろう。

次亜塩素酸水の製法は、主に電解方式と混合方式の2つがある

NITEは、電解型と非電解型いずれの次亜塩素酸水も新型コロナウイルスの消毒に有効としているが、電解型と非電解型の違いについてご存じの方は少数だろう。これは、製法の違いなのだ。

弱酸性次亜塩素酸水を生成する装置や生成品を取り扱うエコムーバーグローバルJAPAN株式会社代表取締役社長の吉田典弘氏は、次亜塩素酸水の製法の違いを説明してくれた。

「弱酸性次亜塩素酸水の製法は、主に電解方式(=電気分解方式)と非電解方式に分けられます。非電解方式の中で最も多いのが混合方式です」

新型コロナウイルスを用いた代替消毒候補物資の有効性評価にかかる検証試験の結果について(第3報)(独立行政法人製品評価技術基盤機構)掲載の図を書き起こし

次亜塩素酸水の製造方法

電気分解方式食塩水または次亜塩素酸ナトリウム溶液などに電気を通し、化学反応を起こして次亜塩素酸水を生成する。(使用する溶液は、企業により異なる)
混合方式特殊な技術を用いて希塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液を、水で希釈しながら混ぜて生成する。

電気分解方式と混合方式の製法の違いについて、「例えば、塩素臭がするプールの水を電気分解して生成すると、電気分解方式の弱酸性次亜塩素酸水ができますよ」と、吉田氏は教えてくれた。

次亜塩素酸水は、pHや製法により安全性や品質の違いが大きい

吉田氏は「実は、次亜塩素酸水は、製法によって製品の性質がぜんぜん違うんです」と語る。

電気分解方式の弱酸性次亜塩素酸水は、生成直後から反応が進むとともに変質し、効果を失ってしまうため、密閉容器に入れて、遮光された場所に保存しなくてはならない。それでも、電気分解方式の弱酸性次亜塩素酸水の場合、殺菌・ウイルス不活化効果が期待できるのは、開封から長くても数日程度だ。これに対し、混合方式の弱酸性次亜塩素酸水は、比較的変質しにくく保管がしやすいなど利便性に優れている。

製法により弱酸性次亜塩素酸水の性質はこんなに違う

 電気分解方式混合方式
分解速い
*生成直後から分解が進む
比較的遅い
保存適さないある程度可能
pH不安定安定
変質の速度速い
*変質しやすい
比較的遅い
濃度比較的薄い濃い
*場合により水で希釈が必要

混合方式で作られた弱酸性次亜塩素酸水は、品質、安定性など使用する側にとってはうれしい限りだが、大きな課題もある。混合方式で弱酸性次亜塩素酸水を製造する場合、pHの安定化が難しいという技術的な問題がある。さらに、希塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液を混合させるときは、有害な塩素ガスが発生するため、工場には特別な設備や装置が必要となり、製造コストが高くなりやすい。

厚生労働省が、食品添加物として認めている次亜塩素酸水は、塩酸又は食塩水を電気分解方式としている点について、吉田氏は「混合方式の技術は、pHコントロールが難しいので、電気分解方式のみにせざるを得なかったという話を聞いたことがある」と事情を説明する。

国内で流通する弱酸性次亜塩素酸水は、品質のばらつきが大きい

このように、一口に弱酸性次亜塩素酸水といっても、製法が大きく異なり、製品の品質などにばらつきが生じているのが現状だ。ただし、一般的に、次亜塩素酸水が使用されるようになってから日が浅いこともあり、次亜塩素酸水の製法に着目する人は少ない。

吉田氏は、「残念ながら、国内で市販されている弱酸性次亜塩素酸水の中には、製造元や表示分析、製造年月日などの表記がないものも少なくありません」と国内で流通している次亜塩素酸水事情について語る。実際に他社の次亜塩素酸水を成分分析したところ、パッケージの記載内容と全く異なる例もあったそうだ。

今のところ国内で市販されている弱酸性次亜塩素酸水の品質にばらつきがあるのは事実だ。しかし、吉田氏のように、弱酸性次亜塩素酸水について正しい情報を啓蒙しながら、より高い品質の製品を提供するために尽力をしている方も少なくないのだ。

一部の粗悪な製品のために「弱酸性次亜塩素酸水=効果が薄い」と誤解し、高い殺菌力とウイルス不活化効果を有し、安全性も高い弱酸性次亜塩素酸水を使わないのは、あまりにもったいない。

弱酸性次亜塩素酸水は、塩素系漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウム溶液と全く別のものだ

弱酸性次亜塩素酸水は、塩素系漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウム溶液と名前が似ているため、同じものと勘違いしている人もいるようだ。実際に、塩素系漂白剤など次亜塩素酸ナトリウム溶液の誤った使い方によるトラブルが急増している。

これについて、吉田氏は「2つは全く違うもの。次亜塩素酸ナトリウム溶液を希釈して消毒剤代わりに使うと、物質の表面に有害な残留塩素が残るため、家具や室内の殺菌・消毒には向いていません。」と話す。

2020年6月に、経済産業省は、一部の界面活性剤が新型コロナウイルス対策の消毒に有効と公表したことについて、「すべての界面活性剤が新型コロナウイルスに有効というわけではありません。他のウイルス不活化や殺菌に有効というエビデンスは確立していません」と、吉田氏は説明する。

弱酸性次亜塩素酸水は、電気分解方式と混合方式の長所を生かした独自の電解希釈混合方式を採用

電気分解方式は、比較的生成しやすいが、製造した弱酸性次亜塩素酸水の安定性などの課題がある。一方、混合方式は安定性に優れているが、製品によっては高濃度のため、使用直前に水で薄める必要がある。また、高濃度の弱酸性次亜塩素酸水は、水で薄めるなど二次加工した商品を販売することは禁止されているのだ。

これについて、吉田氏は、「弱酸性次亜塩素酸水は、機械の生成装置からできたものしか販売できませんが、市場では、二次加工された弱酸性次亜塩素酸水も流通しているのが現状なのです」と語る。

家庭などで、毎日の衛生管理に弱酸性次亜塩素酸水を使用するときは、50ppmから100ppmが目安だ。しかし、市販の弱酸性次亜塩素酸水は、500ppmなど高濃度のものも存在し、薄めずに使用すると健康被害の可能性が考えられる。希釈した次亜塩素酸水は変質しやすいため、原則として当日中に使用することも必要だ。

「業務用の次亜塩素酸水は、高濃度のものが多く、使用する直前に希釈する必要がありますが、一般家庭で適切な濃度に希釈するのは難しいでしょう。そこで、消臭殺菌したいときに希釈をしなくてもすぐ使えるように開発されたのが電解希釈混合方式弱酸性次亜塩素酸水なのです」(吉田氏)。

電解希釈混合方式弱酸性次亜塩素酸水とは、食品添加物の希塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液に精製水を混合して生成した弱酸性次亜塩素酸水を、エコムーバーグローバルが特許を取得した独自技術で電気分解し、pH6.5前後に安定するようにした殺菌水である。

使用するときに薄めずにそのまま使えるため希釈不要。また、変質しにくいため製造から6カ月間と比較的長期間保存できる。また、pHが6.5前後と皮膚に近い弱酸性なので、肌荒れもしにくい。

独自の電解希釈混合方式を用いた弱酸性次亜塩素酸水は、高い効果を得られるだけでなく、利用者の視点で、利便性と汎用性を追求した高機能消毒剤なのだ。

【中編】へつづく

この記事はエコムーバーグローバルグループの監修によって制作しています
エコムーバーグローバルJAPAN株式会社
代表取締役社長
吉田典弘(よしだのりひろ)
吉田典弘
建設会社勤務、貿易会社代表取締役などを経て、2020年同社の代表取締役社長に就任。別会社では代表取締役として、貿易業、イベントコーディネート、国内外アーティストコーディネートなども精力的に行っている実業家。

 

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